栗山ファイターズの強さと長期政権の秘密とは

どうもマツローです。

北海道の札幌市清田区にある「札幌ドーム」。

ここに本拠地を置く北海道日本ハムファイターズは、2003年までは東京ドームに本拠地を置いていましたが2004年に北海道へ移転し、パ・リーグの強者の一角として常に上位争いを繰り広げるチームです。

更に近年のパ・リーグ人気に火をつけた立役者でもあった「新庄剛志さん」が在籍していたことでも知られています。

さて、そんな日本ハムですが2019年現在の監督がどなたかご存知でしょうか。

日本ハムの監督は、現役時代はメニエール病と闘いながら東京ヤクルトスワローズで活躍、その後プロ野球解説者としての地位を確立した「栗山英樹」監督です。

栗山監督は2012年から日本ハムの監督を務めていて、2019年シーズンで8年目を迎える長期政権となっています。

その間の実績も素晴らしく、チームをリーグ優勝2回日本一1回に導き、また「二刀流・大谷翔平」選手の生みの親でもあります。

今回はそんな栗山監督の強さと、長期政権になった秘密を紐解いていきたいと思います。

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圧倒的な育成力の高さ

まず第一に挙げられるのは「他球団と比較すると育成力が非常に長けている」という点が挙げられます。

チームには毎年のようにニューフェイスが現れ、FAや引退などで主力選手が抜けた穴をしっかりと補ってくれています。

更にはシーズン中の主力選手の故障離脱に対しても、育成した新戦力でスムーズに対応することができるため、主力選手の欠員によるダメージが最小限で済んでいるのです。

その凄さが体現されたのが2012年シーズンと2018年シーズンではないでしょうか。

まず2012年シーズン、就任直後のシーズンですがこの時にエースとして大車輪の活躍をしていた「ダルビッシュ有」投手が抜け、日本ハムは苦戦が予想されていました。

しかし、「吉川光夫」投手、「中田翔」選手が活躍したことにより、なんと就任1年目で日本シリーズに出場しました。

惜しくも敗退してしまいましたが、いきなり栗山ファイターズの凄さを見せつけられたシーズンでした。

さらに記憶に新しい2018年で、2018年シーズンは前年オフに日本球界の至宝「大谷翔平」選手がメジャーへ移籍し、どの解説者も日本ハムの順位は低く予想されることが多くなっていました。

しかしこの下馬評も栗山監督は覆します。これまでなかなか思うように結果が出せていなかった「上沢直之」投手をローテーションに起用し、上沢投手は2桁勝利を挙げる大活躍をしたのです。

これらは正に栗山監督の「育成力」の高さを体現した出来事だったように思います。

栗山チルドレンの活躍

栗山ファイターズの特徴がもう一つ。それが「若手選手の積極起用」にあります。

某セ・リーグの球団と比較した時、自前の選手(ドラフトで獲得した選手)がレギュラーとして現在活躍している率が30%~50%程違い、さらに全球団の中でレギュラーメンバーの平均年齢が一番低いことでも知られています。

特に印象深かったのが、2018年のドラフトで「吉田輝星」投手の入団が決まった時の、解説者の言葉です。

「吉田君はファイターズに入って良かったのでは。ファイターズは若手の選手を起用する確率が非常に高いからね」
というコメントをされていました。

気になって調べてみたのですが、栗山ファイターズになってからはドラフトで入団した選手のほとんどが1度は必ず1軍での試合を経験していることが分かりました。

他の球団では1軍の試合に1度も出ることが無く、選手生活を終わらせざるを得ない状況になる事も多い為、この結果にはとても驚きました。「全ての選手に平等にチャンスを与える」素晴らしい監督なんだなと感じます。

例として「斎藤佑樹」投手をあげると、栗山監督は彼の活躍をとても楽しみにしているので、様々な起用方法で使っています。

普通に先発で使うこともあれば、時には中継ぎで起用することもあり「どんな選手にも活躍してもらいたい」そういう栗山監督のある意味「親心」というものも、日本ハムの強さの秘訣ですね。

意外性のある起用法

先ほど「斎藤佑樹」投手の話を少し出しましたが、栗山監督は選手の起用法に型がありません。もちろん、誰がどこのポジション、打順でという基本はありますが、個人・チーム共に成績が振るわなければ容赦なくオーダー、ポジションを変更します。

これももちろん、選手の為・チームの為を思っての事で、印象深い出来事を何点か紹介します。

まず「中田翔」選手。彼はずっと4番に座っていて、良い時も悪いときも栗山ファイターズの4番として起用しています。

しかしある時、全く調子があがらず、前後の打順にいた「近藤健介」選手や「大谷翔平」選手に多大な負担をかけていました。そのような状況下ではチームの士気も徐々に降下していき借金も膨らんでしまっていきます。

そんな時、栗山監督は思い切って「中田翔」選手を3番で起用したのです。

打順が3番にすることで、知らず知らずのうちに根付いていた「4番の重圧」を取り除いてリフレッシュした状態で打席に立たせてあげたかったんですね。

選手の為・チームの為に行った打順変更ですが当時はニュースになる程大きな決断でした。

また、似たような状況で先発投手の「有原航平」投手や「増井浩俊」投手を中継ぎや抑えとして起用したこともありました。栗山監督は「有原航平」選手にエースとして活躍してほしい、「増井浩俊」選手に守護神として地位を守ってほしい、と切に願っています。なのでこういった「荒療治」も時として行うんですね。

さらに栗山監督は「大谷翔平」選手をDH解除1番投手で起用したこともありました。ヤフオクドームでのホークス戦でしたがスタメン発表の時は球場内がかなりどよめきました。

しかも「大谷翔平」選手は驚くべきことに、第一打席の初球をたたき豪快な本塁打を放ったのです。

誰がこの結果を予想したでしょう。恐らく予想できたのは栗山監督と大谷選手だけだったのではないでしょうか。

選手を信頼し、愛しているからこそできる采配なのは間違いありませんね。

以上が、栗山ファイターズの強さと長期政権の秘密でした!

栗山監督はどんなインタビューを聞いていても本当に真摯に、そしてしっかりと言葉を発してくれます。

時には険しい表情をすることもありますが、選手の事を話す時、にこにこと優しい笑顔で本当に子供のことを話すかのような幸せな表情になるのがとても印象的でした。

だからこそ栗山監督にずっと監督を続けてほしいと、選手たちも願い、それが好循環を生み長期で監督ができているのではないでしょうか。

監督と選手間の仲の良さも凄いですよね!

一般的な監督と選手の距離感ではなく、話を聞いていると「お父さん」みたいなイメージがふつふつと沸き上がります。

選手やチーム・ファンのことを何よりも大切に思い、時には大胆な起用もされる栗山監督の今後の活躍も大きく期待ですね!

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