【2001年~2018年】12球団別通算勝利数ランキング【平成後期】

どうもマツローです。

21世紀以降、平成後期の日本プロ野球の勢力図は、どのように変わっていったのでしょうか?

今回は2001年以降、平成13年~30年の12球団の軌跡を通算勝利数でランキングし、当時活躍した選手と共に振り返ってみたいと思います。

※本データはレギュラーシーズンのみの勝利数とし、CS・日本シリーズは含みません。

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1位 福岡ソフトバンクホークス(福岡ダイエーホークス) 1414勝

注目選手
斉藤和巳選手・松中信彦選手

2004年までは福岡ダイエーホークスとして、常にパ・リーグの優勝争いを繰り広げた福岡ソフトバンクホークスが、2001年以降の球団通算勝利数で1位となりました。

2018年までに6回のリーグ優勝を達成し、2005年に始まった交流戦では最多の優勝7回、Bクラスに甘んじた年が2回しかないことが、ホークスの強さを物語ります。

そんなホークスの強さを象徴するのが充実した投手陣。中でも一際輝きを放っていたのが、斉藤和巳選手です。活動年数は短くとも、全盛期となる2006年は投手五冠を達成。絶対的エースとして君臨し、通算勝率は圧巻の.775を誇りました。

そして平成唯一の三冠王となった松中信彦選手は、数々の打撃タイトル受賞以外にも、NPB史上初の3年連続120打点という記録も保持しています。

2位 読売ジャイアンツ 1370勝

注目選手
阿部慎之助選手・坂本勇人選手

近年は優勝から遠ざかっている巨人ですが、18年間で15回のAクラスと7回のリーグ優勝を誇るセ・リーグ常勝軍団です。

特筆すべきは、2007~2009年・2012~2014年と、2度のリーグ3連覇をあげていること。なかでも2012年は、セ・リーグ初の交流戦優勝をあげ、リーグ優勝・日本シリーズ優勝の完全優勝を達成しました。

この年活躍した阿部慎之助選手首位打者・打点王・最高出塁率のタイトルを獲得。本塁打もリーグ2位と、三冠王も視野に入れるほどの活躍をみせました。

打率.340は捕手では歴代最高打率を記録。セ・リーグMVP・正力松太郎賞を受賞するなど、2001年入団以降、自身最高の成績をあげています。

また2007年に入団しレギュラー定着以降、首位打者・最高出塁率・最多安打のタイトルや、ベストナイン・ゴールデングラブ賞などを獲得している坂本勇人選手も、この時期の巨人の強さを象徴する、走攻守揃った選手といえるでしょう。

3位 埼玉西武ライオンズ 1328勝

注目選手
西口文也選手・秋山翔吾選手

80年代に黄金時代を築いた西武ですが、2001年以降もリーグ優勝4回、Aクラス12回とその強さは健在。2006年まではNPB記録となる25年連続Aクラスを記録し、2014~2016年以外に低迷期がないのが特徴です。

西武には松坂大輔選手や岸孝之選手、涌井秀章選手・菊池雄星選手など数々のエースが名を連ねていますが、そのすべての選手が移籍していることが難点です。

そんな中、21年の現役生活を西武一筋で終えた西口文也選手の活躍は、ファンの希望となりました。2度の最多勝・最多奪三振のタイトル受賞や沢村賞受賞といった成績もさることながら、完全試合・ノーヒットノーランのチャンスを、あと一歩のところで3回も逃している姿が印象的。

打撃では中村剛也選手・山川穂高選手など長打力のある選手が目立ちますが、そんな打撃陣を牽引するのが秋山翔吾選手です。シーズン猛打賞27回のNPB記録を持ち、2015年にはイチロー選手の持つNPB最多安打記録を更新。驚異のシーズン216安打を記録しています。

4位 阪神タイガース 1293勝

注目選手
藤川球児選手・鳥谷敬選手

21世紀の阪神は、1993年から続く10年連続Bクラスの汚名返上の時期を過ごしていました。2003年に星野仙一監督のもと18年ぶりに優勝を果たし、2018年までに2度の優勝と10回のAクラス入りという成績を残しています。

そんな阪神の強さを象徴する選手が、藤川球児選手です。先発投手としては成績を残せず、一時期は戦力外リストに名を連ねたとも言われる藤川選手ですが、2004年に中継ぎに定着して以降才能が開花。「火の玉ストレート」と言われる剛速球を武器に活躍し、2006年以降は抑えとして一時代を築きました。

そしてNPB歴代2位となる13シーズン連続全試合出場や、史上50人目の2000本安打を達成した鳥谷敬選手も欠かせません。遊撃手としては歴代最長となるフルイニング出場記録や最多打点記録、セ・リーグの最多補殺を記録し、攻守にわたり阪神の中核を担う活躍をしています。

5位 中日ドラゴンズ 1281勝

注目選手
岩瀬仁紀選手・荒木雅博選手・井端弘和選手

2002年から11年連続Aクラス、2004年からは落合博満監督のもとリーグ優勝4回という黄金時代を築いた中日ですが、2013年以降はBクラスが続き、現在12球団で最も長い期間Aクラスから遠ざかっています。

2010年にはチーム打率が12球団中11位だったものの、チーム防御率は12球団1位で、堅守と投手力で勝利を重ねていたチームです。

そんな中日の強さを象徴していたのが、鉄壁の二遊間を誇った荒木雅博選手・井端弘和選手による“アライバコンビ”です。

2004年から6年連続ゴールデングラブ賞を受賞し、NPB史上最高の二遊間と謳われました。また2007年日本シリーズで、山井大介選手から“完全試合継投”を受けた岩瀬仁紀選手は、NPB記録となる1002試合の最多登板と407セーブを達成。鉄人の名にふさわしい活躍をみせました。

6位 北海道日本ハムファイターズ 1277勝

注目選手
大谷翔平選手・宮西尚生選手

交流戦に強く、パ・リーグではホークスに次ぐ5回のリーグ優勝を誇りながら7回のBクラスも経験し、その年によって勝利数が大きく変動するチームです。

ドラフト会議では、中田翔選手・ダルビッシュ有選手・斎藤佑樹選手・清宮幸太郎選手・吉田輝星選手といった、高校野球で名を馳せた将来有望な選手を多く獲得しています。

中でも一際眩い光を放っていたのが、現ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手でしょう。日ハムでは2013~2017年という短い期間の活躍ながら、2014年にNPB史上初となる2桁勝利・2桁本塁打を達成し、2016年は2桁勝利・100安打・20本塁打を達成。投手としては日本人最速となる165km/hの記録を持ち、2015年には最優秀防御率・最多勝利・最高勝率を獲得。投打にわたり規格外の活躍をみせていました。

その一方で、息の長い活躍を見せているのが宮西尚生選手です。日ハム一筋11年間の中で積み上げた通算294ホールド・通算326ホールドポイントは、NPBのみならず世界記録となっています。

7位 広島東洋カープ 1223勝

注目選手
黒田博樹選手・菊池涼介選手

近年リーグ3連覇をあげ勝利数を伸ばしている広島ですが、2012年までBクラスが続き、セ・リーグの中で最も優勝から遠ざっているチームでした。その一つの要因となっているのが、たびたび交流戦で大きく負け越していることです。

そんな広島の希望であった選手が「ミスター完投」の異名を持つ黒田博樹選手です。獲得タイトルこそ多いわけではありませんが低迷期の広島を支え、MLB移籍をしても最後は高額契約を断り広島に復帰。先発勝利数のみでNPB・MLB通算200勝を達成した唯一の日本人投手です。

そして近年の広島の強さを支えているのが、菊池涼介選手です。守備範囲が広く送球も素早く正確で、身体能力を活かした守備は見ている者を魅了します。また、二塁手としての最多補殺記録を保持しています。

8位 東京ヤクルトスワローズ 1218勝

注目選手
青木宣親選手・山田哲人選手

2回のリーグ優勝とセ・リーグ2球団目となる交流戦優勝、10回のAクラス入りを果たしていますが、最下位を4回も経験し、数年に一度大きく負け越す年があります。

そんなヤクルトを牽引するのが、2018年にMLB7球団からヤクルトへ復帰した青木宣親選手です。NPB史上初となる2回のシーズン200安打を達成し、通算打率.329はイチロー選手を抜きNPB最高記録となっています。

近年では、世界で2人目となる3度のトリプルスリー(打率3割・30本塁打・30盗塁)を達成した、山田哲人選手の活躍にも注目が集まっています。長打力と足の速さを兼ねそろえた山田選手は、2015年にNPB史上初の本塁打王と盗塁王の同時獲得という非常に珍しい記録を残しています。



9位 千葉ロッテマリーンズ 1213勝

注目選手
渡辺俊介選手・福浦和也選手

交流戦初年度優勝チームであるだけに交流戦での勝率がよく、短期決戦の強さからリーグ3位で1回、2位からも1回、日本シリーズ優勝を達成しています。

2001~2018年の間でリーグ優勝したのは1回のみですが、この時もシーズン順位は2位。プレーオフを勝ってのリーグ優勝であるため、通算勝利数は意外と少ないのが特徴です。

そんなロッテを象徴する選手が、世界で最も低いリリースポイントと言われるアンダースロー投手・渡辺俊介選手です。タイトル獲得こそありませんが、2005年は1投球回あたり何人の走者を出したかを表す指標・WHIPはリーグ最高の0.96を記録。昨年2000本安打を達成した福浦和也選手と共に、ロッテの優勝に貢献しました。

10位 オリックス・バファローズ 1111勝

注目選手
金子千尋選手・平野佳寿選手

交流戦で1回優勝していますが、12球団で唯一CSファイナルステージに進出したことがなく、現在12球団で一番優勝から遠ざかっているチームです。

2001年からの18年間でのリーグ最高順位は2位と、2回Aクラス入りを記録しています。

そんなオリックスを長年支えたエース・金子千尋選手(現在は改名し金子弌大選手・日ハム)は、たびたび故障に苦しみながらも最多勝・最優秀防御率などを獲得し、沢村賞も獲得。先発・中継ぎ・抑えと、獅子奮迅の活躍を見せた平野佳寿選手と共に、低迷期のオリックスを支え続けました。

11位 横浜DeNAベイスターズ 1062勝

注目選手
筒香嘉智選手・三浦大輔選手

かつて10回の最下位を記録し、2015年は交流戦でわずか3勝しかできず(交流戦単年度勝率のワースト記録)低迷に苦しんだ横浜。しかし2016年以降は成績が安定し、2017年はCSを勝ち上がり、19年ぶりの日本シリーズにも進出しました。

「ハマの番長」と呼ばれた三浦大輔選手はそんな横浜の低迷期を支え、25年の現役生活のすべてをささげた選手です。チームの不振にも負けず最優秀防御率・最多奪三振などのタイトルを獲得し、ファンの期待に応え続けました。

そしてその意思を受け継ぐキャプテンが、筒香嘉智選手です。2016年には本塁打王・打点王を獲得。打線の中核を担う活躍は、チームのみならず日本代表でも活躍し、近年は少年野球への熱心な取り組みや言動にも注目が集まっています。

12位 東北楽天ゴールデンイーグルス 889勝

注目選手
田中将大選手・嶋基宏選手

楽天は2004年11月の創立で球団の歴史が浅いため、通算勝利数では最下位となりましたが、2005年以降で比べれば横浜を上回る勝利数をあげています。

プロ野球再編問題の渦中という荒波の中、初年度の勝利数がわずか38勝であったことを知っているプロ野球ファンにとっては、この短い歴史の中でリーグ優勝1回、3回のAクラス入りは、驚くべき結果と言えるでしょう。

そんな楽天を優勝へと導いた中心選手が、現・ニューヨークヤンキースの田中将大選手です。球団初の新人王をもたらし、NPB史上4人目となるシーズン無敗記録を達成。28試合連続勝利のNPB記録はギネス世界記録に認定されています。

その田中選手と共に最優秀バッテリーを獲得した嶋基宏選手も、楽天の歴史には欠かせない選手です。2010年には球団史上初のゴールデングラブ賞を受賞し、ベストナインにも選出。東日本大震災復興支援・チャリティー試合の挨拶は、プロ野球ファンのみならず日本中の注目を集めました。

最後に

以上が2001年以降の12球団の勝利数ランキングとなります。

2000年以前は“球界の盟主”として君臨していた巨人が人気・実力ともに日本プロ野球界を引っ張ってきましたが、今世紀に入ってからはホークスの躍進や他のパリーグ球団の地力も上がってきており、日本プロ野球界の勢力図も随分変わってきたのではないでしょうか。

プロ野球界全体が発展するためには、どのチームからも華のあるスター選手の誕生が必須です。華のあるスター選手同士の対決には子供のみならず大人までもが魅了されますよね。

今後も12球団から新たなるスター選手が続々誕生するのを楽しみに待ちながら野球観戦を楽しみたいと思います。

 

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