星稜高校・奥川恭伸選手の魅力!戦歴やプロ野球での可能性を分析

どうもマツローです。

2019年、夏の全国高校野球選手権で星稜高校を準優勝へ導き、U-18ワールドカップでも活躍した奥川恭伸選手。今年のドラフトは将来有望な投手が多いと言われていますが、その中でも間違いなく複数球団が1位指名を狙う逸材です。

そんな奥川選手は、どのような特徴をもつ選手なのでしょうか?今回は奥川選手のプロフィールや戦歴・選手としての特徴をご紹介し、NPBでの可能性なども分析します。

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星稜高校・奥川恭伸選手のプロフィール・戦歴

プロフィール
選手名  :奥川恭伸(おくがわ やすのぶ)

出身地  :石川県

生年月日 :2001年4月16日

身長体重 :183cm・82kg

ポジション:投手

投球・打席:右投右打

経歴   :宇ノ気ブルーサンダー→宇ノ気中学校→星稜高校

奥川恭伸選手は兄の影響で、かほく市立宇ノ気小学校3年生の時に野球を始めます。兄弟が揃って野球を始めた事には、元・高校球児であったお父様の影響もあったのでしょう。この頃から投打に非凡な才能を見せていた奥川選手は、投手兼内野手として活躍。4年生の時に、星稜高校でバッテリーを組む山瀬慎之助選手と出会います。

かほく市立宇ノ気中学校へ進学後は投手に専念。3年生の時に全国中学校軟式大会で優勝を飾ります。

そして山瀬選手と共に星稜高校へ進学すると、1年生の頃よりベンチ入りし、秋には主戦クラスの活躍を見せます。2年生になると春の選抜高校野球大会で中継ぎとして出場しベスト8。夏の全国大会では2回戦敗退でしたが先発も経験し、150km/hを記録します。

その後も2年生で唯一、U-18アジア選手権日本代表に選ばれ、銅メダル獲得に貢献。秋の神宮大会で準優勝と、世代を代表する投手へと成長していきました。

3年生になり、県大会で自己最速となる158km/hを記録し、4期連続・満を持して最後の夏の甲子園へ挑んだ奥川選手。決勝まで防御率0.00で勝ち進みますが、大阪代表・履正社高校に敗れ、奥川選手の夏が終わりました。

その後はU-18ワールドカップ日本代表に選ばれ、甲子園での疲労を考慮し僅か1試合の先発にとどまりますが、ベストナインに選出されています。

奥川恭伸選手の特徴

奥川恭伸選手が世代最高投手と呼ばれる所以は、高校生離れした投手としての完成度の高さにあります。最速158km/hのストレートもさることながら、スライダー・カーブ・チェンジアップ・フォーク・シンカーなどの、精度の高い変化球で打者を三振に切って取ります。特にストレートと同じ軌道で打者へ向かっていくスライダーは、プロのスカウトも現時点で「三振はしないかもしれないけど、プロの打者も打ち取れるのではないか」と唸るほど。

近年は球速の速さにばかり注目が集まりがちですが、投手として大切な「いかに点を取られないか」ということに着目すれば、奥川選手の防御率・奪三振率・四死球の少なさは、同世代の中でも群を抜いています。さらに2019年夏の甲子園・智辯和歌山との対戦では、タイブレークとなった延長14回でも150km/hを超える速球を披露。速球・変化球・制球・体力、すべてにおいて優れた選手であることを証明しました。

そんな、投手として素晴らしい技術を発揮している奥川選手ですが、その技術を支えているのは、投手としての冷静さや野球に対する感性の高さにあります。不調の時にも慌てず球種を組み直す対応力・打者を観察しパワーと制球力を駆使しながら、細心の注意を払い攻める投球は、奥川選手選手の培った野球脳の高さによるもの。それはすでにプロ野球選手として、大切な才能のひとつを手にしていると言えるでしょう。



奥川恭伸選手のフォーム分析・プロ野球への課題

最後の夏の甲子園で異次元の投球術を見せた奥川恭伸選手は、重心が高くステップ幅の狭いフォームが特徴です。ややもすると「立ち投げ」や「手投げ」のように見えるフォームですが、奥川選手自身インタビューで体重移動の際に左足の付け根にしっかり体重が乗ることを意識しており、一気に左足に体重を乗せて鋭く回転させて投げています。奥川選手はこの回転力が強いため、腕を目一杯使わなくとも速球を投げることができ、コンパクトな腕の振りで安定した制球と速球を両立することができるのです。

下半身が弱い投手ですと、左足を着地させたときに勢いを止めることはできても、奥川選手のように鋭く回転させることはできません。このことから奥川選手は決して「上体に頼った手投げ投手」ではないことがわかります。

唯一の弱点は、クイックモーションが遅いことでしょうか。奥川選手のクイックモーションは1.6秒ほどで、1.2秒台で合格と言われるNPBではかなり遅いと感じられてしまいます。他にもプロのストライクゾーンへの対応力や、高校生ではまず打てないといわれる変化球もプロに比べると若干曲がりが早く、このあたりがNPBでの課題になりそうです。

2019年ドラフト 奥川恭伸選手に注目!

奥川恭伸選手は9月28日現在、プロ野球志望届をまだ出していません。しかし奥川選手はインタビューで「しっかり気持ちが固まったら提出します。」と語っており、進学希望でないことからもプロを希望するとみられています。今年のドラフト会議では、他に注目されている大船渡高・佐々木朗希選手、明治大・森下暢仁選手と共に、複数球団からの上位指名が集まることでしょう

やみくもに速さやパワーを競うのではなく、頭をクールに感性を研ぎ澄ませ、速球に変化球やストレートのコントロールを加えた総合力で打者を抑え込んでいく投手。その姿は、東北楽天ゴールデンイーグルスに在籍していた頃の田中将大選手を彷彿させます。

奥川選手にはぜひ、田中選手のようなスケールの大きな投手を目指してほしいと思います。

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