どうもマツローです。
2019年10月29日、横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手が今オフ、ポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指すことを表明しました。
筒香選手は1991年和歌山県で生まれ、松坂大輔選手擁する横浜高の甲子園での熱戦に感動し横浜高へ進学。1年生から4番を任され、高校通算69本塁打の記録を手に2009年ドラフト1位でベイスターズへ入団しました。
それから10年。本塁打王・打点王などのタイトルを獲得し、名実ともに「日本の主砲」へ成長した筒香選手が、次の夢へ進む時が来ました。それは子どもの頃に憧れた、イチロー選手・松井秀喜選手が活躍したメジャーリーグの舞台。会見で筒香選手は人生の半分を過ごした横浜への感謝を口にし、改めてメジャーリーグへ挑戦する決意を語りました。
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筒香嘉智選手の今後の流れや移籍球団候補は?
筒香嘉智選手が今回MLB移籍で利用するのは、海外FA権を持たない選手がMLB移籍を希望する場合に所属球団が行使する「ポスティングシステム」です。
今後の流れとしては、ベイスターズは11月1日から翌年2月1日までMLB側へ申請。通知された翌日から30日の間に、獲得を希望する球団と代理人を通じ交渉し移籍先が決まります。移籍先となった球団はベイスターズへ対価として譲渡金を支払い、契約成立となります。
筒香選手は既に米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」と契約し、代理人はカブス・ダルビッシュ有選手と同じジョエル・ウルフ氏に決定。米複数メディアによると、筒香選手の移籍先球団については「特定の球団と結び付ける情報はまだない」とした上で5球団、最大で7球団をあげています。
その候補はマリナーズ・ホワイトソックス・インディアンス・ロッキーズ・ジャイアンツ・ブルージェイズ・ヤンキース。
特にMLBワーストの18年連続プレーオフ進出なしと低迷するマリナーズは、同学年の菊池雄星選手が在籍することや、過去MLBで最も成功した日本人外野手・イチロー氏が会長付特別補佐兼インストラクターとして在籍していることから、環境が整っていると推奨されています。
他にも左の強打者で外野手を求めているホワイトソックス、レギュラー外野手がFAで移籍となるインディアンス、外野手の層が薄いジャイアンツやロッキーズ、DH兼一塁手がFAで移籍となるブルージェイズ、DHを任せられる強打者獲得を目指すヤンキースが、筒香選手獲得に乗り出すのではないかと予想されています。
筒香嘉智選手のMLBでの評価
10月に行われたクライマックスシリーズ・ファーストステージでもMLBスカウトが訪れていたことから、注目度の高い選手として評価されている筒香嘉智選手。複数の米メディアも特集記事を組み、最もMLBで近い選手は今季38本塁打を放ったカブスの強打者カイル・シュワバー選手と言われ、スイングは元本塁打王のブライス・ハーパー選手に似ていると評されています。
そんな筒香選手を、多くの米メディアが「パワーと選球眼は本物」と評価しています。また、あまり成績の良くなかった今季の成績について、「OPS.899はNPBでは6位にランクしている」と、不調の中でも長打力と出塁率の高さを評価している記事も見受けられます。
他に速球への対応を懸念する記事もありますが、概ね慣れれば対応可能ではないかとみられているようです。これはメジャーに合わせたタイミングの取り方や逆方向への対応など、毎年のようにフォームを変え、研鑽を続けてきた筒香選手の打撃への引き出しの多さが、評価につながっているのかもしれません。
一方、課題と言われているのが守備面です。筒香選手の今季のUZRは、レフトで見ると12球団最下位。このことからもDH制を採用しているア・リーグ球団の獲得や、一塁手での起用を指摘する記事が見受けられます。
他にも、これまでNPBでも打者有利となる球場を主戦場にしてきたことを懸念材料に挙げている記事もあります。メジャーで使用する球場は横浜スタジアムに比べ、両翼もセンターも7mほど広くなります。このことから筒香選手を中・長距離打者として評価している球団もあり、近年メジャーリーグで主流となっている「フライボール革命」にアジャストできるかという事にも注目が集まっているようです。
筒香嘉智選手獲得球団は?今季の外野手FA市場
現在のMLBは「フライボール革命」以降三振数が安打数を上回り、本塁打を重視する傾向にあります。また、今季のFA市場では、ヤンキースのブレット・ガードナー選手、カージナルスのマーセル・オズナ選手といった実力のある強打の外野手が多く、現時点で筒香嘉智選手の評価は大きく分かれています。筒香選手がMLBでどのような活躍を見せてくれるのか、日本とアメリカの野球ファンの関心は高く、連日筒香選手の動向や獲得に動く球団の予想が白熱しています。
そんな中、筒香選手は秋季練習でかつての恩師である二軍打撃コーチ・大村巌氏と再会。シーズン中に見つけた課題をチェックするなど、MLBでの活躍に向けて着々と準備をしています。
筒香選手はベイスターズで過ごした10年間も、いや、横浜高の熱戦に魅せられ、「バリー・ボンズみたいにホームランをかっ飛ばせる選手になりたい」と夢見た少年時代も、きっと自身の打撃術を磨くことを怠らず常に進化することを目指してきたことでしょう。
どんな姿になろうとも、その努力が次の舞台で眩い光を放ち、アメリカの野球ファンをも熱狂の渦に巻き込んでくれることを願ってやみません。
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