歴代ベストナイン(近鉄バッファローズ編)

どうもマツローです。

2004年の球界は大きく揺れました。今まで長きに渡り、12球団2リーグ制を取ってきた日本プロ野球でしたが、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの合併という事態が持ち上がってきました。当時の選手会会長だった古田敦也さんの主導により、9月18日、19日は日本プロ野球界で初めてストライキが行われ歴史的な日となりました。そして、近鉄はオリックスと合併し現在のオリックス・バファローズとなり新たな歴史を刻み始めたのです。

現在でもファイターズから移籍した守護神増井浩俊選手やパワフルなバッティングが持ち味のT-岡田選手等オリックス・バファローズとして活躍する選手は多数いますが、まずは合併する前の大阪近鉄バファローズでベストナインを組んだらどうなるのか、ということにチャレンジしてみました。懐かしの選手が多数いますので、ぜひご覧ください。

※2018年度の時点での現役選手の通算成績は2018年シーズン終了後のデータを掲載しています。またメジャーで活躍した選手は日米の通算を掲載しています。外国人選手は日本での記録のみの掲載です。

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監督

監督「仰木彬」

通算成績=.229・800安打・70本塁打・326打点
キャリアハイ=1960年.267・100安打・4本塁打・30打点
監督成績(近鉄のみ5年間)=363勝・リーグ優勝1回

現役時代は現在の埼玉西武ライオンズの前身である西鉄ライオンズの黄金期を支えた名手として大活躍をしていた仰木さん。近鉄の監督に就任する前は同球団の、守備走塁コーチとして指導していました。その後1987年のシーズン終了後に正式に監督となり、リーグ優勝を勝ち取りました。仰木さんの采配と言えば“仰木マジック”と呼ばれるのが有名ですよね。

野手ベストナイン

1番:ジャック・ブルームフィールド(二塁手)

通算成績=.315・757安打・61本塁打・323打点
キャリアハイ=1962年 .374・150安打・12本塁打・74打点

名字がブルームフィールドと非常に長い為、日本での登録名はブルームとして活躍していました。チームがなかなか成績を上げられず苦労している中で彗星のごとく現れたブルームさん。入団したばかりのころはさほど目立った成績を上げてきませんでしたが、3年目に怒涛の成績を残します。またかの有名な張本勲さんや野村克也さんにバッティングのノウハウを教える等、日本のプロ野球史へ影ながらも大きな影響を与えた助っ人外国人でもあります。

2番:新井宏昌(中堅手)

通算成績=.291・2038安打・165盗塁・300犠打
キャリアハイ=1987年 .366・184安打・5盗塁・22犠打

1974年ドラフト2位で南海ホークスへ入団し数年プレーしたのちに、近鉄へ移籍した新井さんを2番に起用です。俊足巧打という言葉がぴったりの選手で、盗塁数だけではなく三塁打も非常に多いです。また犠打が多いのも特徴で個人の成績より、チームプレーを重視したプレイスタイルで、幾度もチームのチャンスをモノにしてきた方です。

3番:栗橋茂(右翼手)

通算成績=.278・1301安打・215本塁打・701打点
キャリアハイ=1980年 .328・143安打・28本塁打・84打点

プロ野球解説者として有名な金村義明さん曰く「破天荒」と言わしめた、栗橋さん。性格はとても明るく、笑いの才能があふれた方だったそうです。身長は際立って高いわけではありませんでしたが、とても体格が良く“和製ヘラクレス”というあだ名がついていました。その証拠に本塁打を量産し、近鉄の4番打者として何度もベストナインに輝きました。

4番:タフィ・ローズ(左翼手)

通算成績=.286・1792安打・464本塁打・1269打点
キャリアハイ=2001年 .327・180安打・55本塁打131打点

日本プロ野球の歴史の中で通算本塁打数歴代13位という大きな記録を持つローズさん。近鉄の助っ人外国人としては一番有名な選手ではないでしょうか。1996年に入団したのですが、入団一年目から本塁打を量産。なんとシーズン中でサヨナラホームランを3本も打っているのです。このとてつもない勝負強さがファンに愛された理由の一つになりますね。

5番:中村紀洋(三塁手)

通算成績=.266・2106安打404本塁打・1351打点
キャリアハイ=2001年.320・168安打・46本塁打132打点

“ノリ”の愛称でお馴染みの中村紀洋さん。中村さんは2013年に名球会入りしています。その凄さはがっしりした体格からは想像しづらい、華麗な守備にあります。自身でも守備にとてもこだわりを持っており、イレギュラーバウンド等お手の物。もう少し守備範囲が広ければ、長期に渡って三塁手として活躍していたことでしょう。打撃も“ミスターフルスイング”と呼ばれるほどの強烈なスイングから右方向にもいとも簡単に長打が打てます。見た目のインパクトや武勇伝も凄いですが、近鉄のリーグ優勝に大きく貢献した一人であることは間違いないでしょう。

6番:ラルフ・ブライアント(DH)

通算成績=.261・778安打・259本塁打・641打点
キャリアハイ=1989年 .283・140安打・49本塁打121打点

タフィ・ローズさんと並んで近鉄の助っ人外国人として有名なブライアントさんをDHで起用しました。大きな体を活かした風を切る音が聞こえてくるのではないかと思うくらい豪快なスイングが持ち味で、その非常に卓越した打撃力にファンは魅了されました。しかし豪快なスイングの反面、三振が多く1シーズンで200三振を記録した唯一の選手でもあります。いつの世もフルスイングと三振は切っても切れない記録ですね。

7番:石井浩郎(一塁手)

通算成績=.289・894安打・162本塁打・536打点
キャリアハイ=1994年 .316・154安打・33本塁打・111打点

近鉄の打点王として有名な石井浩郎さんは、現在は政治家や実業家として活動しているようです。現役時代は近鉄、巨人、ロッテ、横浜と多球団を渡り歩き、その存在感を各地で発揮してきました。ちなみに2004年のシーズンは西武ライオンズの2軍監督も務めていました。とてもリーダーシップのある方なんですね。

8番:真喜志康永(遊撃手)

通算成績=.207・150安打・14本塁打・53打点
キャリアハイ=1989年 .254・75安打・7本塁打・30打点

2018年現在、東北楽天ゴールデンイーグルスの1軍ヘッドコーチとして指導、育成に尽力している真喜志さん。あの村田兆治さんからデビュー戦で本塁打を放つという偉業を成し遂げた方でもあります。遊撃手としてライバルが多く、残念ながら選手生活は短かったですが近鉄がオリックス・バファローズとして発足後すぐにコーチとして招集される等、育成に対しての手腕は評価されているようです

9番:梨田昌孝(捕手)

通算成績=.254・874安打・113本塁打・439打点
キャリアハイ=1980年 .292・105安打・15本塁打・55打点

監督としても近鉄をリーグ優勝へ導いた経験もある梨田さん。本名は梨田昌崇と書くそうです。独特のバッティングフォームが特徴でその不思議な姿は「コンニャク打法」と呼ばれていました。捕手としては盗塁阻止率が非常に高く、“世界の盗塁王”と呼ばれた福本豊さんを相手にしながらも5割以上の盗塁阻止率を残す等、扇の要として近鉄の黄金期を支えました。



投手ベストナイン

鈴木啓示(先発)

通算成績=防御率3.11・317勝340完投
キャリアハイ=1978年 防御率2.0225勝30完投

日本プロ野球界で歴代4位の勝ち星を積み重ね、歴史に名を残した近鉄の不動のエース“草魂”こと鈴木啓示さん。1968年には自身初めてのノーヒットノーランを達成し、なんとその3年後もノーヒットノーランを達成するという偉業を成し遂げました。現役時代は近鉄一筋で活躍し、引退後も監督として近鉄を率いてきました。まさに「ミスター近鉄」、近鉄のために生涯を捧げた選手と言えるのではないでしょうか。

野茂英雄(先発)

通算成績=防御率3.86・201勝・96完投
キャリアハイ=1990年 防御率2.91・18勝・21完投

野茂英雄さんといえば“トルネード投法”でお馴染み、生きる伝説の投手ですよね。新人にも関わらず、最多勝・最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率投手四冠を達成し、他にも沢山のタイトルを獲得しました。その三振の多さから“ドクターK”という通り名もつきましたね。ちなみに野茂さんの長男、貴裕さんは北海道日本ハムファイターズの球団通訳をしていらっしゃいます。外国人選手のヒーローインタビューで良くお見掛けしますね。

阿波野秀幸(先発)

通算成績=防御率3.71・75勝・70完投
キャリアハイ=1989年 防御率2.71・19勝・21完投

2019年シーズンから中日ドラゴンズの1軍投手コーチに就任することが決まった阿波野さんは現役時代、近鉄のエースとして活躍しました。1年目で15勝を挙げ、同時期に入団した日本ハムの西崎幸広さんと新人王争いを繰り広げました。両チームのファンが息をのむ中、選ばれたのは阿波野さん。当時二人は女性ファンに非常に人気が高く“トレンディエース”という異名で呼ばれていました。

大塚晶文(晶則)(中継ぎ)

通算成績=防御率2.41・176セーブ
キャリアハイ=1998年 防御率2.11・35セーブ

最速154キロのストレートと縦のスライダーなどを武器として、中継ぎながら年間100奪三振を奪い活躍した大塚さんを中継ぎで起用です。ドラフト2位で入団し、本人たっての希望で元々野茂さんが付けていた11の背番号を背負うことになりました。球団が快くその背番号を渡したところを見ると、入団当初からかなり期待された選手だったことがわかりますね。2006年の第1回WBCではクローザーとして世界一の胴上げ投手にもなりました。

赤堀元之(抑え)

通算成績=防御率2.88・139セーブ
キャリアハイ=1993年 防御率1.52・26セーブ

近鉄の守護神と言えば赤堀さんですよね。入団して3年ほどで骨折によりリハビリを余儀なくされましたが、当時コーチだった立花龍司さんとともに懸命に復帰に向け努力し復活。その後も故障に悩まされましたが、守護神として大活躍を収めました。2019年からは中日ドラゴンズの投手コーチとして就任する予定になっているそうなので、自身の投球理論で
エースを生み出してほしいですね。

戦力評価※(筆者の独断です)

攻撃力

守備力

機動力

先発投手

救援投手

選手の個性

こうしてみると“いてまえ打線”の破壊力はかなり驚異的ですね。投手陣も鈴木投手、野茂投手、赤堀投手とタレント揃いです。

今は無くなってしまった近鉄ですが、素晴らしい選手の功績は消えることはありません。
今後はオリックス・バファローズとして、さらなる飛躍を期待しています。

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