【東京2020】東京オリンピック・WBC注目選手 山本由伸投手

どうもマツローです。

平成のプロ野球界、甘いマスクと天才的な打撃でファンを魅了した「ヨシノブ」といえば、元巨人軍・高橋由伸氏でした。

しかし令和の時代になり、「ヨシノブ」も世代交代の時期に来たのかもしれません。そんな期待を抱かせる選手が、オリックスバファローズ・山本由伸投手です。

2019年11月に行われた第2回 WBSC プレミア12では自己最速の158km/hを記録。まだ21歳の若き侍にMLBスカウトも色めき立ち、今後2020年東京オリンピックやWBCでの活躍も期待される右腕です

今回は「令和のヨシノブ」山本由伸投手のプロフィールや経歴・投手としての特徴をご紹介します。

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山本由伸投手のプロフィール・経歴

選手名  :山本由伸(やまもと よしのぶ)
出身地  :岡山県
生年月日 :1998年8月17日
身長体重 :178cm・80kg
ポジション:投手
投球・打席:右投右打
経歴   :都城高→オリックスバファローズ

子どもころから強肩だった山本由伸投手が投手に専念したのは、意外にも高校1年秋のこと。それまでは捕手・二塁手・投手を兼任し、ボーイズリーグでは全国大会出場を果たしています。

都城高へ進学した後は150km/hを超えるほどの速球派へと成長し、ノーヒットノーラン・完全試合(5回参考記録)を達成。プロ野球スカウトの注目を集め、2016年のドラフト会議でオリックスバファローズから4巡目で指名を受けます。

甲子園出場は叶いませんでしたが、当時はパワフルな投球に加え、野手としても評価されていました。

山本由伸投手のレギュラーシーズン・国際試合成績

オリックスへ入団し夏まで二軍で活躍していた山本由伸投手は、2017年8月に一軍へ昇格すると、オリックスの高卒ルーキーとして23年ぶりとなる一軍初勝利をあげます。

結果この年は1勝のみとなりますが、翌2018年はオープン戦で先発ローテーションを争うまでに成長。惜しくも一軍では中継ぎでの起用でしたが、この起用が山本投手飛躍のきっかけとなりました。

球団史上2位タイ記録の若さで一軍初セーブを達成すると、10代の投手初となる15登板試合連続ホールドポイントシーズン30ホールドポイントを記録。

10代の選手としては球団初となるオールスター出場など、球団最年少記録・NPB最年少記録を塗り替え、リーグ2位となる32ホールドをあげました。新人王こそ逃しましたが、山本投手の活躍は瞬く間にパ・リーグ界を席巻します。

そして2019年、金子弌大投手・西勇輝投手というチームのエース移籍により、いよいよ山本投手が先発として躍動する時が来ました。

開幕より先発として大車輪の活躍を見せ、8月に1ヶ月離脱しますが規定投球回にも到達。20試合登板のうち17試合でクオリティースタートを達成しながら打線の援護に恵まれず、先発再転向の年は8勝に終わります。しかし防御率は驚異の1.95を記録。初の最優秀防御率のタイトルを獲得しました。

2017年
5試合 1勝1敗 防御率5.32 奪三振20  チーム順位4位

2018年
54試合 4勝2敗 防御率2.89 奪三振46  チーム順位4位 ※32ホールド

2019年
20試合 8勝6敗 防御率1.95 奪三振127 チーム順位6位

野球日本代表としては2019年オープン戦期間中に行われた「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019 日本代表対メキシコ代表」の強化試合で初選出。2番手投手として日本代表デビューを果たしました。

2019年 ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019(強化試合)
3月10日メキシコ戦 中継ぎ 2回 2安打 0本塁打 2奪三振 0失点

2019年 ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019(強化試合)
11月1日カナダ戦 中継ぎ 1回 0安打 0本塁打 1奪三振 0失点

2019年 第2回WBSCプレミア12
11月6日プエルトリコ戦 中継ぎ 1回 1安打 0本塁打 1奪三振 0失点

11月7日チャイニーズタイペイ戦 抑え 1回 2安打 0本塁打 0奪三振 1失点

11月12日アメリカ戦 中継ぎ 1回 2安打 0本塁打 0奪三振 0失点

11月13日メキシコ戦 中継ぎ 1回 0安打 0本塁打 3奪三振 0失点

11月17日韓国戦 中継ぎ 1回 0安打 0本塁打 2奪三振 0失点

シーズン終了後は先発・中継ぎ・抑えとどこでもできる柔軟性を評価され、「第2回WBSCプレミア12」でもメンバー最年少となる21歳で選出されます。

5試合に登板し、要所を抑える6奪三振1失点の好投を見せます。この大会中に山本投手の評価は急上昇。ネット裏にはMLBスカウトがスピードガン片手に訪れ、大会後は米データサイト「ファングラフス」で有望株として紹介されました。東京オリンピックやWBCが始まる頃には、さらなる注目が集まっていることでしょう。

山本由伸投手の投球フォーム・特徴

山本由伸投手といえば最速158km/hのストレートです。しかし中継ぎとして名をあげた時に勝負球として使用していた高速カットボールの他、ツーシームは平均150km/hを記録し、フォークやスライダーも平均140km/h台半ばと、ほとんどの変化球で驚異の球速を誇ります

それだけに120km/h台のカーブが効果的に使え、ピンチの際もボール球を使った幅広い攻め方ができるのです。

これだけの高速変化球を投げられるのは、山本投手の変化球に対する考え方が「打者にまっすぐだと思わせること」だと語ります。そのため変化球の握り方はストレートを少しずらしたもの。腕の振りもストレートと変わらないように、と心がけているそうです。

そんな山本投手の投球を支えるのが、独特のダイナミックなフォームです。始動はゆったりと、軸足にしっかりと体重を乗せ、すばやく一気に体重を移動させます。

いわゆるスムーズな体重移動ではなく、マウンドの斜面をうまく利用して途中から加速させるように、力を逃さず一気に力を伝えていきます。体幹で投げているようなこのフォームは、力がまっすぐ伝わるので身体が一塁側に流れることなく、一切のブレがありません。

そして中継ぎを1年間経験したことにより、初回の立ち上がりの良さも特徴にあげられます。2019年の初回被出塁率はパ・リーグ3位となる2.74初回に失点したのは先発した20試合で僅か2試合という、抜群の立ち上がりを見せています。

また、山本投手は調整方法やトレーニングも独特。2017年より始めたやり投げを使ったトレーニングは、しっかりとやりを投げることで投球フォームのチェックをすることができ、力の入れ具合やバランスを確かめられるのだとか。他にも「由伸体操」と言われる、ブリッジをして身体を回転させたり肩・腕を回すトレーニングは、体幹を鍛え柔軟性をあげるばかりか、肩・肘・脇腹の怪我予防にも効果的と言われています。

チームメイトの増井浩俊投手は「あの若さで最新のトレーニングも身につけているし、栄養学なんかも詳しく知っている。自分が教えてあげられることなんて本当にないくらいですよ。」と山本投手を称えています。

東京オリンピック・WBCで世界が注目する!山本由伸投手

まだ入団3年目を終えたばかりですが、ここまで年々投手としてスキルアップしている山本由伸投手。まだ初々しさの残る21歳の若武者は、4年目となる2020年、投手4冠獲得を目標にあげています。

4冠達成となれば2006年にソフトバンクホークス・斉藤和巳投手が獲得して以来、14年ぶりの快挙。しかしこの目標が非現実的とも思えないような魅力が、山本投手にはあります。

その片鱗はルーキーイヤーの2017年、当時日本ハムファイターズに在籍していた大谷翔平選手に「今年対戦した投手で一番良かった。」と言わしめたことから、もうすでに表れていたのかもしれません。

その大谷選手に追いつけとばかりに、山本投手は以前インタビューで「160kmは夢ではない。投げたいですし投げられると思います。根拠はないですが投げられると思います!」と語っています。

160km/hの速球・投手4冠、その達成にはもれなく2020年東京オリンピック・2021年WBCでの活躍が付いてきます。「エースってかっこいいし、チームを勝たせたぞって言えるような活躍をしたい。」と笑う山本投手の未来は、きっと私たち野球ファンに大きな夢を見せてくれることでしょう。

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